みなさんこんにちは。エス氏です。2024/12/28〜2025/1/4までイタリアに滑りに行ってきましたよ。Dolomiti Superski/ドロミテスーパースキーという、約 3,000 km² という広大な面積に12のエリアがあり、リフトは450機、コースの総延長は1,200kmもあるクソデカゲレンデで滑りまして。今回は初日の滑走日記です。
Alpe Lusia / San Pellegrino/アルプ・ルシア/サン・ペレグリーノ
初日はデカすぎるドロミテスーパースキーの12もあるエリアのうちのひとつ、Alpe Lusia / San Pellegrino/アルプ・ルシア/サン・ペレグリーノというエリアで滑ってきました。長いのでとりあえずアルプ・ルシアと略したいと思います(むしろここはサン・ペレグリーノという気もしますが、長いので)。
エス氏たちが滞在していたモエナの宿からは車で約15分ほどの距離でしたね。これまでの海外トリップでは宿からゲレンデまでの移動時間がまあまあ長かったのですが、モエナは(広大なドロミテの一部とはいえ)ゲレンデまでのアクセスがよくて快適でしたな。

朝は6:00頃に起きていました。早起きと思うかもしれませんが、時差ボケしていたので夜中に目が覚めてしまうんですよね。リズムが狂っていたおかげでこの時間に起きるのも特に苦にはなりませんでしたのう。朝食はJMが準備してくれるのをみんなで手伝い、7:00前に食べておりました。卵とソーセージにパンの他、ヨーグルトやコーヒー、ジュースなどもありましたね。十分満足な朝飯でしたぞ。

ゲレンデが近いというのはイイですね。リフトが動き出すのが8:30ということで、8:00頃に宿を出発しました。VWのトランスポーターに板を乗せて移動です。この日は天気も良く気温も低くない予報だったので、あまり着込んではおりませんでした。24/25シーズンのエス氏のレイヤリングについてはそのうち書くこともあるでしょう。

宿から15分ほど移動するとゲレンデの駐車場に到着しました。こんな朝イチから滑りに来るのは日本人くらいだとJMが言っていたのですが、まさにその通りで駐車場はガラガラでしたね。

こちらが今回滑ったゲレンデの地図です。左下赤マル部分のモエナを出発し、「S」の部分からスタートとなります。青枠が前半滑るエリアで、紫枠は後半滑るエリアとなりますよ。ちなみに「S」の部分は標高1,918mです。

マップの「S」にはチケット売り場もあるので、まずはドロミテスーパースキーのリフト券を買いました。

リフト4日券で308€でした。この時のレートでは5万円以上しましたね。日本人の感覚的には高額と感じますが、これ1枚で1,200kmのコースが全て滑れると思うと安い気もしてきます。特に日本に帰ってからは、ゲレンデの規模もリフトやゴンドラといった設備もレベルが違いすぎて、イタリアのリフト券がリーズナブルに感じられましたのう。

ラックにメンバーの板を並べてみたところ、スノーボーダー6人中の4人がAMICSS乗りでしたよ。さすがはエス氏ツアーのメンバーですわ。

リフトが動き出していたので早速乗りましょう。イタリアトリップ最初のリフトです。スカッと爽やかなお天気でテンションが上がりますねえ。

青い空に雪と山。素晴らしい景色でした。最初の4人乗りリフトで一気に標高2,245mまで上がります。雪についてはコース以外はあまり積もっておりませんけどね。

JM曰くヨーロッパは圧雪技術のレベルがとても高いとか。まあこれまで何度かヨーロッパで滑ってきましたが、確かにそれは感じられましたね。イタリアトリップ最初の1本目、完璧に整備されたコースはめちゃくちゃ滑りやすく、最高に気持ち良く滑れましたよ。

コース外の雪を見る限り積雪量はそれほどでもなく、人工雪がメインでコースが作られていました。人工降雪機でこれほど広大なコースを整備できるのもすごいと思いますが、雪質の高さには驚かされましたわ。人工雪と聞くとあまりコンディションがよくないのではないかと思ったりもしましたが、全く問題ないどころか実に素晴らしいコンディションでした。JM曰くヨーロッパは日本よりも標高が高く乾燥しているので、人工雪も質が高いとか。

硬めではありますが良く締まっていてカービングに最高でしたのう。AMICSSのDNA Tiに乗っていて本当に良かったと思います。ヨーロッパのゲレンデをクルージングするのにマジでこれほど良い板が他にあるとは思えませんわ。

天気も雪もコースも板も仲間たちも何もかも最高の滑り出しでした。今回アルペンで参加のイトチンさんも良い感じで滑っていましたね。海外スノーボード初挑戦のRYOちゃんも全く問題なくついてこれていましたな。

リフトを乗り継いで標高2,483mのOm Picolまで上がります。オーストリア、フランス、スイスでは標高3,000m以上のところもありましたが、ドロミテはそこまで標高が高いエリアはあまり無いようでした。標高3,000m以上は寒いし息が切れるしでなかなか疲れるんですよね。

標高が上がるにつれて空が青くなっていくのはイイですね。雲ひとつない青空です。さてJM曰くこの先はコース幅が狭く斜度もキツいので衝突に注意するようにとのこと。エス氏の滑りは安全第一なので大丈夫ですよ。

大丈夫じゃなかったのがさんおつ。早速スキーヤーの爺さんとぶつかっておりました。JMが気をつけろって注意したばかりなのに話聞いてんのかオメーはよぉ。結果的に大事には至らなかったようなのでよかったのですが、初日の序盤からやらかしたさんおつはしょんぼりしておりましたね。さんおつはゲレンデではすぐに調子に乗るのでこのくらいでちょうどいいですわ。

ヨーロッパで滑った後に日本のゲレンデへ行くと、「たくさん木が生えているな」といつも思います。

向かい側の山の上にぽっこりと建物が見えるでしょうか。ケーブルカーの山頂駅ですね。向かい側の山はゲレンデマップの紫枠で囲んだエリアになり、そこを目指して移動しました。ちなみに写真に写っている白いウェアと白いヘルメットのスキーヤーがチカさんです。かつてはゴリゴリの体育会系レーサーだったというだけのことはあるようで、そのスピードにはJMも驚いておりましたな。エス氏は写真を撮りながらなので基本的にはタラタラ滑っております。

ケーブルカーの乗り場に到着しました。目指す山頂駅のあるCol Margheritaは標高2,513mということです。

イタリアではゴンドラなどに乗る機会も多く、現地のスキーヤーやスノーボーダーを観察してみました。これまでも書いておりますが、ヨーロッパではヘルメットの装着率が極めて高く、スキーヤーもスノーボーダー99.9%の人が被っていましたね。ヘルメットがダサいという一部の日本人の考え方はここでは理解されないことでしょう。比率的には圧倒的にスキーヤーが多く、スノーボーダーはいても3〜5%くらいという感じ。日本に戻ってくるとゲレンデにスノーボーダーがたくさんいて驚きます。日本では人気があるんですね、スノーボードって。

ケーブルカーを降りたところで休憩することに。ゲレンデマップの「B」の部分です。それにしてもいい眺めですわ。天気が良く気温もそれほど低くなかったので、標高が高くてもそれほど寒くはありませんでしたな。現地の人たちの中にはやたらと薄着でくつろいでいる人もいましたが、流石にそこまで暖かくは感じませんでしたけど。

ここでイタリアのトイレをご紹介。小便器の形が日本とはずいぶん異なりますね。しかも設置されている位置が日本より高めで、小柄な人は苦労するなと思いました。

一息ついてから後半戦です。ゲレンデマップの紫枠のエリアを滑りました。このエリアも広かったですね。

広大なゲレンデを滑るというか移動するというか。

そういえば朝イチは空いていたゲレンデもいつの間にか人が増えてきました。老若男女、上手い人も初心者も、大勢の人が(主にスキーで)滑っていましたな。人が増えるとコースが荒れてくるんですよね。

そろそろお昼ということで、ゲレンデマップの「L」のところでランチ休憩に入りました。休憩した山頂駅から標高1,890mまで標高差約600mも滑り降りてきたので、この辺りには木が生えておりますね。

ずいぶんと混んでいるように見えましたが、まだお昼前だったので建物の中は比較的空いておりましたよ。

席を確保し、さて何を食べましょうか。日本のゲレンデでもあるような、列に並んで注文していくスタイルでしたね。日本ではあまり見たことがないものが並んでおりましたが。

サラダにデザート。どれも美味そうでしたな。

エス氏が食べたのはラグー肉のパスタとデザート。写真だと分かりにくいかもしれませんが、パスタは凄まじい量でした。食べるのに苦労しましたが美味しかったですね。デザートもジュースも満足のいくクオリティ。日本のゲレ食とは明らかにクオリティが異なりますのう。ちなみに料金はこれで22€。この時のレートで3,500円以上…。庶民にはなかなか厳しいお値段ですね。

一休みしたところで午後もガッツリ滑るぞ〜。とはならないのがエス氏ツアー。この時点でかなり滑った気分になっており、メンバーたちも満足気。初日だし早めに上がりましょうか。JMは「おいおいお前らイタリアまで来てもう上がるのかよ」という顔をしていましたが、我々レジャー勢スノーボーダーはJMの様に無尽蔵に体力があるわけではないのです。

というわけで駐車場に向かって移動することになりましたが、そもそもかなりの移動距離があるのでたっぷり滑ることにはなるんですよね。

リフトを乗り継ぎ、ようやく山の上の方にケーブルカーの山頂駅が見えてきました。

道路の下を潜るとリフト乗り場があり、これに乗ると山頂駅まで戻れます。

山頂駅から滑って下山することももちろん出来ますが、上級コースなんですよね。疲れたのでエス氏はパス。JMとチカさん(それからエス氏の記憶によると赤パン)は滑って降りましたが、他のメンバーはケーブルカーで下山。いやあ、今日はもう十分満喫しましたわ。

山麓駅で合流し、リフトに乗ってゲレンデマップの青枠エリアに戻ります。

最後にゲレンデマップの「G」まで少しだけ滑ってゴール。ただし車を停めたスタート地点の「S」とは少しだけ離れているので、JM他元気のあるメンバーは滑って「S」まで移動して、「G」まで車を回してもらうことに。みんなでそこまで滑るのが一番手っ取り早いんですけどね。

JM、チカさん、赤パンが車に向かっている間、エス氏、さんおつ、イトチンさん、RYOちゃんはバーでのんびりしていました。店員のお兄さんたちはみんなイケメンでしたのう。

さてこちらがイタリアのスキー場ではド定番らしいボンバルディーノです。ゲレンデでもモエナの町でもあちらこちらで提供されていました。これはカスタードクリームのような甘い、でも度数は40度くらいあるお酒を温めて、生クリームを乗せたという飲み物です。この説明で味の想像がつくでしょうか?飲んでみると甘くて熱くて強くて美味かったです。これはハマりましたよ。RYOちゃんも飲んでいましたが、やはり気に入った様でした。イトチンさんは(記憶では)ビールを飲んでいたのでひと口すすめたところ、ガッツリ半分以上飲まれてしまいました。おいおいおいおい。イトチンさんは自分でガッツリ飲んでおいてその強さにびっくりした様子でしたね。

そうこうしているうちにJMが車を回してくれたので、モエナの宿に戻ることに。この時15:00頃でした。

モエナでは冷やしておいたビールで乾杯。いや〜イタリアトリップ初日から最高でしたね。とにかく天気も雪もコースも何もかも完璧でしたわ。

一息ついたところでスーパーに食材の買い出しに。その前にスキーショップに寄ってチカさんがレンタルした板を交換してもらいました。どうもチカさんの滑り対してスキーのスペックがしょぼかった様で、JMがもっと「強い板を出してくれ」と言って出てきたのがこちらのHEADの板。ヨーロッパではレンタルでも最新モデルが当たり前の様ですね。

イトチンさんがお金を出してくれたので遠慮なく美味そうなワインとサラミを購入。夕食が楽しみですわ。

夕食のメインはピザ。JMとさんおつが、店がオープンする時間に合わせて買いに行き、テイクアウトして宿まで持ってきてくれましたよ。

3種類のピザを買ってきてくれましたが、日本では見かけないトッピングでどれも美味かったですね。アンチョビが乗っているヤツが特にイケましたな。ワインもサラミも最高。初日から最高すぎると翌日以降が心配ですが、全く問題ありませんでした。なんせ毎日最高でしたので。
てなわけで完璧すぎるイタリアトリップ初日となりました。やはり日本のスキー場とはまた異なる楽しさがありますのう。ドロミテでは4日滑りましたので、次は2日目の様子をご紹介しますよ。次回もお楽しみに。
記事アップお疲れ様です。
海外のスキー場の話題になると決まってリフト券の高さが話題となりますが、これだけの圧雪技術や人工雪でのカバーの広さを考えると値段なりの価格だとも考えることもできますね。
他にもよく海外での話題になると、「海外では日本みたいにカービングばかりしている人はいないためハンマーは一般的ではない」という意見が出ますが、イタリアでは現地の人たちはどんな板に乗っているのかが気になります。
日本のリフト券はただ値上がりしているだけという印象ですが、ヨーロッパの場合はゲレンデの広さやリフト、ゴンドラなどの設備も桁外れで、かなりお値打ちに感じる様になりました。
確かにイタリアであまりカービングをしているスノーボーダーはいませんでしたね。
板はバートン、サロモン、キャピタ、バタレオンなどのフツーのフリースタイルボードに乗っている人が多かったです。
といってもそもそもスノーボーダー自体数が多くは無いんですけどね(^^;)