ワックス[Wax]

スノーボード用語集 ワックス[Wax]

ワックスとは?



 ワックスとは、スノーボードのソールに塗るもので、ソールの保護と滑走性を高める効果があります。
 ワックスの種類は特殊なものを除けば、基本的に固形のワックスとスプレーワックスの2種類に分類出来ます。固形ワックスは生塗りやホットワックスに使います。お手軽な簡易ワックスもあります。
ソールにワックスを塗ることを(「ワックスをかける」という言い方が一般的ですかね)、ちょっとカッコつけてワクシングといったりもします。
 ワックスの世界はかなりディープなので、ここではさらりと基礎的なことだけご紹介します。

ソール(滑走面)の保護

 ソールはきちんとワックスを塗らないと、酸化して滑走性能が悪くなります。ソールが劣化してしまうとワックスの効果も悪くなるので、きちんとお手入れをしてあげましょう。

固形ワックスの種類

 固形ワックスはパラフィン(paraffin/炭化水素化合物)という物質で出来ており、滑走性を高めるためにフッ素を含有しているタイプもあります。ソールに直接生塗りする場合もありますが、ホットワックスに使うのが基本です。

パラフィンワックス[Paraffin Wax]



 一番安いワックスです。滑走性はそれほど高くはありませんが、ハッキリいって一般ボーダーには十分ですね。エス氏は普段このタイプを使っています。

フッ素含有ワックス[Fluorinated Wax]



 パラフィンワックスにフッ素が入ったタイプです。値段が高い程フッ素の含有量が高くなり、滑走性も上がります。こだわりが無ければ、フッ素が少し入ったタイプでも十分だと思います。
フッ素には撥水効果があるので、春先などの水分が多い雪では効果的だと思います。

グラファイトワックス[Graphite Wax]



 真っ黒なワックスです。グラファイトワックスには静電気を防ぐ効果があります。春先の汚れた雪を滑ると、静電気を帯びたソールに汚れが張り付いてしまい、滑走性が悪くなります。
グラファイトワックスを使えば静電気を抑え、汚れの付着を防ぐことが出来ます。
 ただしワックス自体が真っ黒なので、ソールのカラーによってはあまり使いたくはないワックスですねー。

フッ素100%ワックス



 これは固形ではなく、フッ素の粉末タイプのワックスになります。かなり特殊なワックスですね。ものすごーく高価ですが、ものすごーくよく滑ります。ただし効果は一瞬です。レーサー以外必要ないでしょう。非常にマニアックなアイテムです。
 エス氏も実はもってますが、ほとんど使ったことはありません。使ったときは、一瞬だけ界王拳4倍くらいのスピードになりました(エス氏比)。

ベースワックス[Base Wax]と滑走ワックス

 ホットワクシングをする際に、ベースワックスで下地を作ってから滑走ワックスを使うと、効果が高まる・・・らしいです。手順が面倒過ぎて、とても一般向けではないと思われます。
 ベースワックスという商品名のワックスも売っていますが、私は使ったことがありません。普通のパラフィンワックスで代用が出来るからです。パラフィンワックスやフッ素ワックスといった、滑走ワックスをいきなり使えばいいと思います。

雪温による分類

 パラフィンワックスもフッ素含有ワックスも、ゲレンデの雪のコンディションに合わせていつくかの種類があります。細かいことは気にせずに、オールラウンドタイプを使っておけば、それほど失敗はしません。
 温度表示はメーワーによって違います。雪温で表示するメーカーもあれば、気温で表示するメーカーもあります。パッケージを見て、判断して下さい。
 北海道のニセコスキー場で滑った際は、普段使っているワックスでは全然板が滑ってくれませんでした。気温が低い時はそれ用のワックスを使う方が確実です。また気温が高くなる時期からも、ワックス選びは重要になります。
降ってから時間が経って汚れた雪は、本当に滑りが悪いです。グラファイトワックスやフッ素ワックスを使いたいところですね。

簡易ワックス[Easy wax]



 スプレータイプの簡易ワックスは、ゲレンデでもお手軽に使えるワックスで、初心者さんにもお勧めです。多少はフッ素が入っているので、そこそこ滑ってくれます。長持ちはしないので、滑りに行くたびに使いましょう。
 スプレー缶の先端にスポンジが付いていて、ソールに押し付けるとジェル状のワックスが出てきますので、ソール全体に伸ばして使います。

初心者さんへのおすすめ

 簡易ワックスでもやらないよりはマシです。ホットワックスは大変そうだと思ったら、最低限簡易ワックスだけでも塗りましょう。
 でも本当はホットワックスに挑戦したいですね。オールラウンドタイプを使いましょう。2~3回滑る毎にホットワクシングをしてあげると、
いつもいいコンディションで滑ることが出来ると思います。シーズンのほとんどは安いパラフィンワックスで十分ですよ。
 特に寒い地域で滑る場合は、低温用のワックスを使った方が良いですね。関東近辺で滑る分にはあまり必要ありません。
 春先にはフッ素含有ワックスがあれば快適ですね。ちょっと高いですけど。黒いソール(グラファイトソール)の板ならグラファイトワックスを使うのも効果的ですよ。

スノーボードはワックスを塗って滑るもの

 スノーボードはワックスを塗らないとまともに滑れません。ワックスを塗るか、塗らないか?という選択の余地はないのです。選べるのはどんなワックスをどのくらいの頻度で塗るかということだけです。
 たしかにワクシングは面倒ですが、上達には欠かせないですので、がんばってチャレンジしてみて下さい。簡単なワクシング方法の記事も書いていますので、参考にして下さい。

[参考] ・初心者向けの現実的なワクシング

ワクシング[Waxing]/ホットワックス[Hot wax]/簡易ワックス[Easy wax]
ワクシングアイロン[Waxing iron]
ワクシングペーパー[Waxing paper]
ワックスリムーバー[Wax remover]

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