13/14シーズン 35日目 白馬バックカントリー【BCツアー初体験】

13/14シーズン 35日目 栂池高原スキー場&BCツアー初体験

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 みなさんこんにちは。エス氏です。H26.4.28はどういうわけか白馬でバックカントリーツアーに参加してきました。栂池高原のロープウェイに乗り、さらにハイクアップしてから滑るという、インドア派のエス氏的にはありえないような体験をしてきましたのでご紹介します。

栂池高原スキー場

カラースポーツクラブ

バックカントリーツアー参加

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 友人の玄米氏と4/28の1:00に横浜を出発。白馬にある玄米山小屋で仮眠してから栂池辺りで滑ろうという感じでした。
 エス氏が高速道路を運転中、スマホをいじっていた玄米が突然初心者向けのBCツアー見つけたから参加しようといいだしました。この玄米なる男はゲンテンの板を持っていて、元々BCに興味津々な男。
 時刻は3:00頃だったでしょうか。集合時間はその日の8:00。いやいや、そんなの今から申し込みなんて出来るわけねーだろ…と思いましたが、お構いなしの玄米が申し込みメールを送信。まあダメもとでとりあえず行ってみることにしました。

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 申し込みをしたのは白馬の「カラースポーツクラブ」というバックカントリースキー、スノーボードといった活動をしているスポーツクラブです。現地には5:30頃到着し、8:00まで仮眠してました。
 時間になり、スタッフさんに事情を説明すると以外にも参加OK。この日は平日でお客さんが少なかったのが幸いしました。通常はこんな行き当たりばったりの申し込みはアウトのようです。そりゃそうですよね。

 カラースポーツクラブはレベルによって5段階にクラス分けがされています。この日申し込んだのは、BC初体験の方を対象とした青色のツアー。レベルが上がると、黄色、赤、黒、紫と対象となるツアーも変化するようで、紫にまでなるとかなりアルパインな感じのようです。
 料金は8,640円でBCに必要な道具のレンタル代も含まれており、なかなかリーズナブルですね。事前準備ゼロのエス氏たちでしたが、普通に滑る道具を持っていれば参加可能です。ただし食事は事前に用意しておく必要があります。エス氏たちは念のためコンビニであれこれ買い込んでいたので、手間が省けました。

 正直BCに全く興味が無いワケではありませんでしたが、まさかこの日初体験することになるとはまったく想定外でしたね。精神的にも肉体的にも全く準備ができていせんでした。インドア派のエス氏としては、やっぱり山を登るとなると心の準備ってものが必要なんです。
 それでも参加したのは、この日は滑り終わった後に温泉に入って炭火焼肉を喰うというコトしかアタマに無く、滑りについては特になにも計画がなかったことと、まあブログネタにはなるかな…という考えがあったからです。なんせ来シーズンはパウダーボード買いますしね。BCに興味が無いといえば嘘になります。

 そんなワケでBCツアーに初参加することになりました。スノーボード歴はそこそこ長いエス氏ですが、雪山については初心者。今後は少しずつ学習したことをこのブログでご紹介して行きたいと思います。

レンタル&持ち物

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 レンタルセットの中身はバックパック、ビーコン、スノーシュー、ポール、スコップ、ゾンデ棒といった基本装備です。まさかビーコンなどというインドア派とは無縁のアイテムを装備する日がくるとは…。
 一応アイテムをご紹介しておきます。
・バックパック:スノーボードを取付けて背負えるようになっています。容量は確か30Lくらいだったかと。板を取付けたままでも、背中側から中身が取り出せるようになっています。
・ビーコン:電波を送受信する道具です。雪崩に遭遇した場合ビーコンを使って埋もれた人の捜索を行います。
・スノーシュー:雪上を歩くための道具です。浮力があって雪に埋もれずに歩くことが出来ます。
・ポール:スキーのストックのようなものですが、携行しやすいように伸縮する機能がついています。これを使うと歩くのが楽になるんですよね。
・スコップ:分解して持ち運びが出来るタイプで、雪崩で埋もれた人を救助する際に使います。
・ゾンデ棒:雪崩で埋もれた人をこの棒で雪をザクザク刺して探すみたいです。折り畳んで収納しています。

 この他の持ち物は、おにぎり3つ、飴、ゼリー飲料といった食料です。飲み物は500mlのペットボトル1本を用意していましたが、ガイドさんから最低1Lは必要と言われて買い足しました。エス氏的には食べ物と飲み物はこの位でちょうど良かったですな。

 この日は曇りでしたが、暑すぎず行動しやすい天候だったと思います。ウェアの上下、ニット帽、バラクラバ、グローブは薄手のものと通常タイプを二つ、パンツの下はタイツとプロテクター、上半身はファーストレイヤーの上にあまり暖かくないミドルレイヤー、サングラスの他ゴーグルもバックパックに入れておくという準備でした。

オリエンテーション

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 最初に簡単な自己紹介をしました。ツアー参加者はエス氏、玄米の他は二人組の男性だけでしたね。なるほど客が少ないので参加できたわけですな。エス氏以外は多少なりともBCの経験があるようだったので、足手まといにならないようにしなければと思いました。

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 ガイドさんからこの日の天候や気温、どこに滑りに行くか、概ねどういうスケジュールで行動するかという説明があります。飲み物最低1Lという話もこの時に聞きました。カラースポーツクラブの建物内に自販機があるので、飲み物はここでも買えます。行動食らしきものも置いてあったので、一応買っておきました。
 登りはジャケットを着ていられないほど暑くなるという話も聞けたりして、レイヤリングの参考になりました。エス氏は分からないことが多くいろいろ聞いてみましたが、ガイドさんが親切に教えてくれますな。

 困ってしまったのがスマートフォンの電源を切るように指示があったことです。行動中はビーコンを使っているのですが、スマホの電波が邪魔になってしまうそうで。むむむ…実は今回デジカメのSDカードを忘れてしまうというミスをしてしまったエス氏。写真はiPhoneで撮影するつもりでしたが、これは困ったことです。
 ガイドさん曰く、写真を撮る場合はその都度電源を入れ、撮影が終わったら電源を落とすようにとのこと。面倒ですがその方法で撮影しました。

 一通り説明が終わると、準備をして移動になります。

移動

 みんなそろってクラブの車で移動します。移動中はガイドさんや同行者とおしゃべりしてコミュニケーションをとりました。参加人数が少ない方が団体行動としては楽ですな。

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 栂池に到着し、ゴンドラに乗るためのリフト券とロープウェイの乗車券を買います。今回は玄米が持っている割引券を使ったので、ずいぶん安くなりましたね。

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 ゴンドラから見たゲレンデです。下の方は全然雪ありませんね〜。

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 ゲレンデ上部はまだまだ雪がありますね。ゴンドラを下りたら右側のロープウェイ乗り場の方へ移動します。

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 ワンフットでサクッと滑ると、ロープウェイ乗り場が見えます。このロープウェイに乗るのは久しぶりですね。

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 ちょうどロープウェイが出発するタイミングでした。料金は片道720円です。

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 ロープウェイの降り場は標高1,829m。この日はここから500mくらい登りました。建物内ではバックカントリーへ出る際の注意と、自然保護といった簡単な案内が係の人からありました。
 トイレが使えるのはここが最後です。

ビーコン操作の練習

 外に出てビーコンの操作を練習しました。雪崩のリスクがありますからね。ビーコンの操作には慣れておく必要があるでしょう。ガイドさんも、今後は自分たちでも練習した方がいいといっていました。
 ビーコンの電源を入れ、センドという電波を発信しているモードにします。スマホの電源も切りました。行動中はこれが基本ですね。で、雪崩に遭って埋もれた人がいる場合、ビーコンのスイッチをサーチに切り替えると、今度は埋もれた人が出している電波を受信するモードになります。液晶画面に出る矢印を見ながら、埋まっている人を捜すというわけです。

 ビーコンの液晶画面に妙な模様が見え、壊れているのかと思ってガイドさんに話したら、サングラスじゃないですかと。ふむ、サングラスを外すと普通に見えますな…。どうやら偏光レンズを通すと液晶が妙な見え方をするようです。そういえば偏光レンズ越しに見るiPhoneも画面も妙な色具合になりますね。覚えておくことにします。

 ガイドさんが埋めたビーコンをみんなで探す練習をします。ゲーム感覚でなかなか楽しいのですが、実際に人の命がかかっているとなると、焦ってしまい冷静に行動できるかは分かりませんなー。
 エス氏も今後BCをやっていくなら、ビーコンの練習はしておこうと思います。

登り

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 さていよいよ登りです。スノーシューを装着し、板を取付けたバックパックを背負います。ジャケットは着ないので、板に括り付けておきました。スノーシューは意外と軽く、バックパックはけっこう重いという印象です。登る前は、よっしゃ行くぜ!とすっかりノリノリのエス氏ですが、すぐに厳しい現実に直面することになります。

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 ガイドさんを先頭に登りはじめ、エス氏は最後尾に。みんなに遅れないように登りましたが、いやはや疲れますわ。高いところだからでしょう、すぐに息が切れます。暑いと予想してジャケット、ニット、グローブ、ゴーグルは装備しないで正解でした。
 休憩は途中2回と登りきってからの計3回。一度の休憩で10分程度は休んだと思うので、けっこうありがたかったです。止まっていると汗が冷えて寒くなったりもしますね。レイヤリングは重要だと改めて思いました。

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 途中で滑り降りてくる人たちが何人もいましたが、どうやらヘリコプターで登った人たちのようですね。栂池ではヘリコプターで山の上まで飛んで行けるサービスもありますからね。エス氏も一度は乗ってみたいです。
 振り返ってみると少しずつ高いところへ上がっているのが分かりますね。

なんだって

 休憩中は食事をしながらガイドさんにあれこれ話を聞きました。エス氏を苦しめるこの日のBCツアーとしての難易度は、なんとレベル1程度とか。な、なんだってー!これより楽なBCツアーはないということですか…。
 春は暖かく、雪的にも歩きやすいので楽チンなんですって。なるほど、真冬だとラッセルしながら登ることになるわけですね…そりゃ大変そうですわ。その代わり春の方が長い距離を登るようですけど。

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 休憩を挟み登りを再開すると、男性二人組の内一人のペースが落ちはじめました。もう一人はなかなかタフで、ガイドさんによくついて行っていましたが。そして当初は楽そうに登っていた玄米が大きく遅れます。スノーシューでも外れたのかと思ったら、単に体力的な問題だったようです。言い出しっぺ&ゲンテン使いのくせに情けないことです。エス氏も疲れてはいましたが、どうにかペースを落とすことなくついていけました。まあかなり限界ギリギリでしたけど。

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 体力的にも疲れましたがどうにか登りきりました。やはり息切れがキツかったですね。日頃の運動不足が祟っているのでしょう。こんなに疲れたのは富士登山以来のような気もしますが、滑って降りられる分気は楽ですね。
 それにしても山を登って食べるコンビニおにぎりの美味いこと。食事は山の上での楽しみの一つですな。

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 休んでいると、我々よりも遥かに高いところから滑ってくる人たちが見えました。ヘリに乗った人たちでしょう。こちらがせっかく苦労して登ったのに、その遥か上から滑ってきやがるとは。まあ登りには登りの達成感があるのでいいですけどね。

 滑る前にガイドさんが集合写真を撮ってくれました。写真はもらってませんが、カラースポーツクラブのFacebookページに載っていました。

滑走

 ようやく滑れるわけですが、バックパックを背負っているのでいつもとは勝手が違いますね。エス氏もバックパックを背負って滑ったことは何度もありますが、軽い荷物ばかりでしたからね。スノーシューやスコップ等そこそこの荷物を背負って滑るのは初めてです。多少バランスが取りにくくなっているので注意が必要ですね。

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 滑るポイントまで移動し、一人ずつ順番に滑ります。BCでは雪崩の危険があるので、一人ずつ滑るのが基本のようですな。ガイドさんの指示に従って、順番はローテーションしながら滑りました。
 みんなに見られながら滑るのもちと微妙な気分でしたわ…。

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 最初に滑った斜面です。斜面の途中で一度止まりました。そこそこの斜度ですな。雪はざらめでしたが、ワックス塗りっぱなしのエス氏の板はこのパーティーの誰よりも良く滑りましたね。

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 振り返るとこんな感じです。

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 次のポイントまでは平坦なところを通るので、ポールを装備してから移動しました。

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 直滑降でも全然届かないほどの平地。ポールを漕ぐ腕が疲れてしまいました。滑ってきた斜面を振り返るとこんな感じです。

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 この辺りは夏は湿原になるようですね。そういえば栂池はトレッキングも楽しめる山でしたな。

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 ようやく次なる斜面に移動できました。遠くに栂の森ゲレンデが見えますな。

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 下から見たところです。

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 さらに滑ります。コースは奥で右に降りていますが、正面に抜けるルートを通りました。

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 けっこう面白いコースでしたね。そういえばガイドさんはさすがにとてもスムースな滑りで上手でしたわ。

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 板を脱いで少し歩き、斜面の手前で休憩です。

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 ここまで降りたら後はゲレンデに戻るルートですね。この最後の休憩で1Lのドリンクは無くなりました。やっぱり1L要りますねー。

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 最後は沢になっている辺りを通りましたが、雪はえらく汚れていましたね。この地形に見覚えがあるなと思ったら、11/12シーズンに初めて栂池のロープウェイに乗った際に滑ったルートでした。ここはロープウェイから登らなくても滑れるところですね。当時は写真の左側の方から降りてきました。

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 下から見るとより雪の汚れが見えますね。

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 後は緩いルートを進むだけです。

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 ほぼ直滑降で進むので、前の人と間隔をあけないと詰まってしまうこともありますね。

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 ゴンドラ降り場の前に出ました。ふう、エス氏的にはけっこうな大冒険でした…レベル1ですけど。

感想

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 最後はカラースポーツクラブに戻り、みんなでお茶を飲みながらおしゃべりしてました。戻ってきたのは15:30くらいでしょうか。ガイドさん曰く、この建物から見える白馬の山はどこも滑れるそうです。ものすごくフィールドは広いんですね…。レベル1じゃ無理だと思いますので、少しずつ経験値を積みたいと思います。来シーズンもまたカラースポーツクラブさんにはお世話になりたいですね。

 いきなり参加したBCツアーでしたが、正直けっこう面白かったです。来シーズンは板も変わりますし、また参加したいですね。BC装備はレンタルでも十分だと思いましたが、少しずつ揃えていくと気分も盛り上がりそうですな。
 そしてやはり体力不足がキツかったですね。ダイエットを兼ねたトレーニングでパワーアップしたいところです。…って毎年いってるんですけど。

 滑りの技術的には、斜度のあるコースを滑り込んでおくとよさそうですね。後はバックパックを背負ったバランスに慣れておけば特に問題は無さそうです。

 さて初めてのBCツアーが楽しかったエス氏ですが、もしかしてこのままBCにハマっていくのでしょうか…。パウダーボードを予約したりとその傾向が既にみられるところがちと怖いですね。
 バックカントリースノーボードは流行っているのでブログネタ的にはいいような気もしますが…女の子とほぼ無縁の世界のように思えるのが残念なところですね。まあ基本的にインドア派なエス氏ですので、無理のない程度にBCも楽しみたいですな。

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 登りで凄まじく汗をかいたので、なにやら普段嗅いだことの無いような体臭になっていました。これはさっさとひとっ風呂浴びなくては。ということで、先日購入した物味湯産手形を使っておびなたの湯へ。実にお得なクーポンだと思いますので、みなさんも購入してみてはいかがでしょう。詳しくは公式サイトをご覧下さい。
【物味湯産手形公式サイト】

 さあ、次回は今シーズン最後の滑走日記です。…おそらく。

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2 件のコメント

  • BCおつかれさまでした~。
    BCやってるパウダー系女子も多いですよ~。
    2シーズンぐらいビーコンをつけて滑っていますが、
    携帯の電波がビーコンの電波に干渉するのは初耳です。
    レンタルで借りたビーコン特有の問題でしょうか?
    私が前回、栂池のBCに行ったときに、
    別のツアーのガイドが携帯の電源を切るように
    指示してたのが不思議だったのですが、
    ここのツアーのガイドさんかもしれませんね。

  • >ひゃくりんさん
    パウダー系女子には興味津々ですね!
    レンタルで借りたビーコンは、マムートの「MAMMUT ELEMENT Barryvox」というものでした。
    よくわかりませんが、ビーコンの電波は世界共通みたいな話でしたが・・・
    実際どうなのかは調べた方が良いかも知れませんね。なんせ命に関わる道具ですから

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