ワックスを塗るとスピードが出て怖い!ってのはウソ

ワックスを塗るとスピードが出て怖い!ってのはウソ

 こんにちは、エス氏です。今回は、ワックスの必要性についてご説明させて頂きます。
 スノーボードの技術には、いくつかの前提条件があると思います。ごく普通のフリーライディングなら、ボード、ビンディング、ブーツについては、次のような条件が必要かと。
1.ボードは最低限滑ること。エッジは丸まっていないこと。

2.ビンディングはある程度乗り手に合わせたセッティングがされていること。

3.ブーツはある程度乗り手にフィットしていること。

 今回は1.についての説明です。
 2.については初心者向けスノーボードのビンディング取り付けの流れをご覧ください。
 3.については、ブーツの選び方の際にご説明しました。スノーボードブーツの選び方

 これらがスノーボード技術の前提条件であるとは、どういうことでしょうか。上級レベルの技術を持つスノーボーダーでも、全然ワックスが塗られていなくて滑りの悪いエッジの丸まったボードに、全然自分に合っていないビンディングのセッティングで、全然フィットしていない踵が浮きまくりのブーツを履いた状態では、その技術を十分に活かすことが出来ないということです。
 これらは物理的な問題なので、技術でカバーすることは難しいと思います。プロのスノーボーダーでも、全くワックスの塗られていない滑走面に、雪がべったりとこびりついた状態では、滑りようがありません。F1ドライバーでも、ガソリンが空の車は運転出来ないでしょう。
 車にはガソリンを入れた方が良いと思う貴方は、スノーボードにもワックスを塗りましょう。

 初心者の方にありがちな勘違いに、ワックスを塗るとスピードが出て怖い、というものがあります。怖いのはスピードが出るからではなく、板のコントロールが出来ていないからです。板をコントロール出きていれば、スピードを出し過ぎることはありません。板をコントロールするためには、ワックスをきちんと塗ってある方が有利です。

 なぜ有利なのか。ボードのスピードを抑えるための、正確な動作を100としましょう。貴方が100の動作をした時に、板も100の反応をしてくれれば、板は思った通りに動きスピードのコントロールが可能です。しかし貴方が100の動作をしているのに、板が50しか反応しなかったらどうでしょうか。残りの50の反応を得るために、貴方は余計な動作をしなければなりません。もしくは転倒です。
 この余計な動作は、貴方が正確なスノーボード技術を習得する妨げになります。自己流でスノーボード覚えた初心者の方に、奇妙な癖がついているのは、この余計な動作が身に付いてしまったのでしょう。
 貴方の100の動作に対し、板が100の反応をしてくれるコンディションを作ることが出来れば、上達も早くなるはずです。もちろん、ブーツやビンディングもきちんと調整しないと、100の反応は期待出来ません。
 また、ワックスには滑走面を保護する役割もあります。ワックスを塗らずに放置したままでは、滑走面はどんどん劣化してしまいます。劣化すればするほど、板は滑らなくなります。

 というワケで今回は、ワックスを塗らないと上達の妨げになるし、滑走面も痛んでしまう、ということを覚えておいてください。

 
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