初心者向けスノーボードの選び方

初心者向けスノーボードの選び方

 初心者向けのスノーボードの選び方をご紹介します。
スノーボードを買う前に
スノーボードの各部の名称
という記事を書きました。事前に一読してみてください。

 はじめてスノーボードを買う人は、恐らく何度かレンタルの板に乗ってスノーボードを経験していると思います。念願のマイボードを手に入れれば、レンタルボードよりもずっと滑りやすく、上達も早いでしょう。
 ただし、それは板選びに失敗しなかった場合の話です。初心者には初心者向けの板がありますが、見栄を張って上級者向けの板などに乗ろうとすると、上達の妨げになってしまいます。初心者用ボードを卒業するのは、自分自身が初級レベルを抜け出した頃で十分でしょう。

 さて、初心者向けの板の選び方ですが、これは実にシンプルです。各メーカーが売り出しているラインナップの中で、価格の安いモデルが初心者向けです。その中からサイズとグラフィックで選べば良いでしょう。詳しくはお店の人が親切に教えてくれるはずです。
 ・・・というのが私の出す結論なのですが、もう少しあれこれ悩んで板を選びたいという人のために、基本的なボードの知識をご説明しましょう。

初心者が板を選ぶ際に気をつけるポイント

・板のカテゴリー

 スノーボードはライダーのスタイルに合わせていくつかのカテゴリーに分類されます。大きくはフリースタイルアルペンと分かれますが、アルペンは無視します。
 フリースタイルスノーボードと一口に言っても、用途に合わせて細かく分類することが出来ます。基本的にはどのような板でも様々な用途に使えるわけですが、例えばグラトリで使うことをメインとした板で、パウダースノーを滑ってもあまり楽しくはないでしょう。パウダースノーを滑るための板で、パークに入るのも考えものです。
 大きく分けると次の3タイプに分類出来ます。

フリーライディング(FREERIDING)

 滑りがメインの板です。カービング系とパウダー系の板に分かれます。

フリースタイル(FREESTYLE)

 ハーフパイプ、ストレートジャンプ、グランドトリックなど色々な技で遊びたい人に向いています。

オールマウンテン(ALLMOUNTAIN)

 オールラウンドな板です。フリーライド、フリースタイルどちらの用途にも使えます。

 各タイプはさらに細かく分類することも出来ますが、初心者のうちはあまり深く考えないでよいでしょう。おすすめはオールマウンテンですが、オールマウンテンとフリースタイルの中間くらいの板でもいいと思います。フリーライディング系の板は中級者以上になってからにしましょう。

・ボードサイズ

 板の長さはどのように選べば良いでしょうか。よくいわれるのは、自分の鼻から顎くらいの長さとか、身長-15cmといったものですね。そんなところでいいと思いますが、もう少し個人的な考えをご紹介したいと思います。
 オールラウンドな板を選ぶ場合、身長×90%の長さを一つの目安に出来ると思います。フリーライドがメインなら、そこから1%〜3%程度長くすればよいでしょう。フリースタイルがメインなら、1%~3%程度短くします。
 さらに、板の長さを決める際には有効エッジの長さも基準の一つになりますが、初心者のみなさんはそこまで考えなくてもよいでしょう。参考までに、有効エッジの長さは身長×70%が基準となります。
 板の長さだけで比較した場合、板を長めにすると安定感が増しますが、板を回しにくくなります。板を短めにすると安定感は落ちますが、板を回しやすくなります。初心者の方はあまり深く考えず、標準的な長さが一番扱いやすいでしょう。

[参考] スノーボード 板のサイズの選び方
サイズについては基準を変更しましたので、こちらの記事も参考にしてみて下さい。

ウエスト

 足のサイズが大きい人や小さい人は、ボードの幅にも気をつけた方がいいでしょう。板を履いたときに、ボードからつま先や踵が大きくはみ出してしまうのはよくありません。足の大きな人のために、ワイドモデルを用意しているメーカーもあります。足が小さな人は、ウエストが太めの板を履くのは控えましょう。
 ウエストだけで比較した場合、幅が広い方が安定性が高くなりますが、反応が鈍くなり小回りも利きにくくなります。幅が狭いと安定性は低くなりますが、反応が早くなり小回りが利くようになります。
 幅が広い板はサイドカーブが浅く、幅の狭い板はサイドカーブが深くなるのが一般的だと思います。初心者の方はあまり深く考えず、極端なものを避ければいいでしょう。

フレックス

 ボードの硬さのことです。フレックスだけで比較した場合、硬い板は筋力のある男性、技術の高い上級者向けとなります。柔らかい板は筋力の弱い女性、技術の無い初心者向けといえます。硬い板はハイスピードでも安定しますが、低速では扱いにくくなります。柔らかい板はコントロールし易いですが、スピードが出ると不安定になります。このためフリーライディング用の板は硬いモデルが多く、グラトリ用の板などは比較的柔らかめのようです。
 初心者は硬めの板を避けるようにしましょう。標準的なフレックスか、比較的柔らかめの板が乗り易いと思います。

・シェイプ

 スノーボードの形状は大きく2に分けて、ディレクショナルツインチップとに分類出来ます。
 標準的な板はディレクショナルと呼ばれる形状で、進行方向(ノーズ側)に向かって滑り易くなっています。ボードのセンター(バランスの中心)が板の中心よりもややテール側に設定されていたり、インサートホールもややテール側に付いています。ノーズとテールの形も違います。ツインチップに比べると、滑りを重視した板になります。
 ツインチップはノーズとテールが同じ形をしており、センターもインサートホールも前後対称です。スイッチスタンスで滑り易く、フリースタイル用の板といえます。
 初心者の方は正直どちらでもいいですねー。

キャンバーロッカー

 板の形状にはキャンバーとロッカーという種類もあります。これは板を横から見た場合の反り返りの違いです。
 キャンバーボードは古くからある形状で、ノーズ側とテール側の二ヶ所が接雪し、エッジグリップが強く高速で安定します。
 ロッカーボードは新しい形状で、板の中央部分のみが接雪し、回転性が高くなっています。
 どちらのタイプでもスノーボードは上達しますが、どちらかといえばロッカーボードの方が逆エッジになり難く、ターンを覚えやすいかも知れません。

 上級者は様々な条件から自分にあった板を選びますが、実はグラフィック重視だったりする場合もあります。あまり極端でなければ、財布と相談しつつとにかく気に入った板を買えばいいと思います。ポイントをまとめてみましょう。

・値段の安い初心者用の板で十分!

・オールラウンドな板が一番!

・長さは身長×90%前後で!

・硬い板は選んじゃダメ!

 そしてある意味最重要のアドバイスですが、キスマークというブランドはダサすぎるのでやめておきましょう。

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